Webデザイナーとしての技術を活かして副業を始めたい方は多いでしょう。本業の合間に自分のペースで仕事ができ、収入アップにもつながる副業は魅力的です。しかし、「どうやって案件を見つければいいの？」「未経験でも始められる？」といった疑問をお持ちの方も少なくありません。
この記事では、Webデザイナーとして副業を始める方法から、案件の探し方、成功するためのポイントまで詳しく解説します。未経験の方から、すでに本業でWebデザインをしている方まで、副業で収入を増やしたい方に役立つ情報をお届けします。
Webデザイナーの副業案件の種類と収入目安
Webデザイナーの副業と一口に言っても、さまざまな種類があります。自分のスキルや興味に合った案件を選ぶことが大切です。まずは代表的な案件の種類と、それぞれの収入目安を見ていきましょう。
バナー・ロゴ・アイコン制作【月5万円程度】
バナーやロゴ、アイコンなどの制作は、Webデザイナーの副業としてもっとも取り組みやすい案件の一つです。比較的短時間で完成させられるため、本業との両立もしやすいでしょう。
例えば、ECサイトのセールバナーやSNS用のアイコン、新規サービスのロゴなど、企業やお店のブランディングに欠かせない要素です。1件あたりの単価は5,000円〜3万円程度が相場で、月に数件こなせば5万円程度の収入になります。
初心者でも取り組みやすく、ポートフォリオを作るのにも適しています。Adobe IllustratorやPhotoshopの基本的な操作ができれば始められるので、まずはここから挑戦してみるのがおすすめです。
Webサイトの構築・修正【月10万円程度】
すでに存在するWebサイトの修正や、テンプレートを使ったサイト構築の案件も多く見られます。WordPressなどのCMSを使ったサイト制作や、HTMLやCSSの修正作業などが中心です。
例えば、「WordPressのテーマを使って会社のホームページを作りたい」「既存サイトのレイアウトを変更したい」といった依頼が多いです。1案件あたり5万円〜15万円程度で、月に1〜2件こなせば10万円程度の収入が見込めます。
WordPressの基本操作やHTML/CSSの知識があれば取り組めるため、中級者向けの案件と言えるでしょう。
ランディングページ制作【月15万円程度】
ランディングページ（LP）は、商品やサービスの販売・集客に特化したWebページです。企業のマーケティング活動において重要な役割を果たすため、高品質なデザインが求められます。
LPは成約率に直結するため、クライアントの予算も比較的高めです。1ページあたり10万円〜30万円程度が相場で、月に1〜2件担当すれば15万円程度の収入になるでしょう。
デザインだけでなく、ユーザー心理や導線設計、コピーライティングの知識も求められるため、ある程度経験を積んだ方向けの案件です。
Webサイトのデザイン制作【月20万円程度】
Webサイト全体のデザインを一から手がける案件は、最も単価が高い傾向にあります。企業の顔となるコーポレートサイトやECサイトなど、規模の大きなプロジェクトが多いです。
サイト全体の設計からデザイン、レスポンシブ対応まで含めると、1案件あたり20万円〜50万円以上になることも珍しくありません。月に1件でも20万円程度の収入が見込めます。
ただし、納期も長く設定されることが多いため、本業との兼ね合いを考えながら取り組む必要があります。UI/UXの知識やデザインスキルはもちろん、クライアントとのコミュニケーション能力も重要になってきます。
Webデザイナーの副業案件を見つける6つの方法
副業を始めたいと思っても、最初の案件をどう見つければいいのか悩む方は多いでしょう。ここでは、Webデザイナーが副業案件を見つけるための6つの方法を紹介します。
知人から仕事をもらう
最初の案件を獲得する方法として、最もハードルが低いのが知人からの紹介です。友人や前職の同僚、取引先など、あなたの人脈を活用しましょう。
「Webデザインの副業を始めました」と周囲に伝えておくだけでも、思わぬところから仕事の依頼が来ることがあります。特に小規模な会社や個人事業主は、大手制作会社に依頼するほどの予算はないけれど、Webサイトやバナーは必要という場合が多いです。
知人からの依頼は、初めての取引でも信頼関係があるため、コミュニケーションがスムーズに進みやすいというメリットがあります。また、実績がない段階でも仕事を任せてもらえる可能性が高いです。
ただし、友人関係と仕事を混同しないよう、契約内容や納期、報酬などはきちんと決めておくことが大切です。
クラウドソーシングサイトを活用する
クラウドソーシングサイトは、副業初心者にとって最も手軽に案件を探せる場所の一つです。クラウドワークスやランサーズなど、多くのサイトで無料で登録でき、すぐに案件探しを始められます。
これらのサイトでは、バナー制作やロゴデザイン、Webサイト制作など、さまざまな案件が日々投稿されています。自分のスキルや空き時間に合わせて案件を選べるのが大きなメリットです。
初心者向けの小規模な案件から、経験者向けの大型プロジェクトまで幅広く掲載されているため、自分のレベルに合った仕事を見つけやすいでしょう。また、クライアントとのやり取りや報酬の支払いもサイトを通じて行われるため、トラブルのリスクが少ないという安心感もあります。
ただし、特に人気のある案件は競争率が高く、提案が採用されるまでに時間がかかることもあります。自分の強みをアピールできるプロフィールや提案文を用意しておくことが重要です。
副業・フリーランスエージェントを利用する
より高単価の案件を探したい場合は、副業やフリーランス向けのエージェントサービスを利用するのも一つの方法です。レバテッククリエイターやITプロパートナーズなどが代表的なサービスです。
エージェントは、あなたのスキルや希望条件をヒアリングした上で、それに合った案件を紹介してくれます。自分で案件を探す手間が省けるだけでなく、交渉や契約のサポートも受けられるため、安心して仕事に取り組めます。
クラウドソーシングよりも単価の高い案件が多く、長期的な取引につながりやすいというメリットもあります。特に、本業でWebデザインの経験がある方には、スキルを活かせる良質な案件を紹介してもらえる可能性が高いでしょう。
ただし、多くのエージェントは一定以上の実務経験やスキルを求めるため、完全な未経験者には敷居が高い場合もあります。
SNSで発信して案件を獲得する
TwitterやInstagram、Facebookなどのソーシャルメディアを活用して、自分の作品や技術を発信することで、案件獲得につなげる方法もあります。
例えば、自分が作ったデザインや制作過程をSNSに投稿したり、デザインのTipsを共有したりすることで、あなたのスキルや人柄を知ってもらうことができます。フォロワーが増えれば、「このデザイン素敵ですね、うちのサイトもお願いできますか？」といった直接的な依頼が来ることもあるでしょう。
特にInstagramやPinterestは視覚的なプラットフォームなので、デザイナーの作品発信に適しています。また、TwitterやFacebookでは、「Webデザインの仕事を探しています」と明記しておくことで、知り合いからの紹介につながることもあります。
SNSでの発信は時間がかかりますが、長期的に見れば自分のファンを増やし、継続的な案件獲得につながる可能性があります。
交流会やイベントに参加する
オフラインでの人脈作りも、副業案件獲得の重要な手段です。Webデザイン関連のセミナーや勉強会、交流会などに積極的に参加しましょう。
こうしたイベントには、同業者だけでなく、Webデザイナーを探している企業の担当者も参加していることがあります。会話の中で自然と自分のスキルや経験をアピールすることで、仕事の依頼につながることもあるでしょう。
また、同業者とのつながりができれば、「自分では手が回らない案件があるから手伝ってほしい」といった協業の話が舞い込むこともあります。
コロナ禍以降はオンラインでの交流会も増えているので、地理的な制約なく参加できるようになりました。Zoomなどを使ったオンライン勉強会や、Discordのコミュニティなども活用してみるとよいでしょう。
副業求人サイトを活用する
最近では、副業に特化した求人サイトも増えています。「ビズリーチ」や「Midworks」など、専門職向けの求人サイトには、Webデザイナーの副業案件も多く掲載されています。
これらのサイトは、登録時にスキルや経験、希望条件などを詳しく入力することで、あなたに合った案件をレコメンドしてくれる機能があります。また、企業側も副業を前提として募集しているため、本業との両立について理解が得られやすいというメリットがあります。
特に、大手企業や有名サービスの副業案件も見つかるため、ポートフォリオの充実につながる良質な案件を獲得できる可能性があります。
ただし、これらのサイトは経験者向けの案件が中心のため、未経験者は他の方法と併用するのがよいでしょう。
おすすめの副業案件マッチングサイト5選
Webデザイナーの副業案件を探すなら、マッチングサイトの活用が効率的です。ここでは、特におすすめの5つのサイトを紹介します。それぞれの特徴を理解して、自分に合ったサイトを選びましょう。
クラウドワークス
クラウドワークスは、日本最大級のクラウドソーシングサイトで、Webデザイン関連の案件も豊富に掲載されています。初心者向けの小規模案件から、経験者向けの大型プロジェクトまで、幅広い案件が見つかります。
特徴的なのは、タスク形式の案件が多いことです。例えば「バナー10枚制作」「ロゴデザイン」など、比較的短期間で完了する仕事が多く、本業との両立がしやすいでしょう。
また、クライアントの評価システムがあり、過去の取引相手の評判を確認できるため、トラブルを避けやすいというメリットもあります。初めての副業でも安心して利用できるでしょう。
登録は無料で、案件への応募も基本的に無料です。ただし、一部の案件は「クイック応募」という有料オプションを使うと、クライアントへの提案が目立つようになります。競争率の高い人気案件に応募する際は、このオプションを検討してもよいでしょう。
ランサーズ
ランサーズもクラウドワークスと同様に、多くのWebデザイン案件が掲載されている人気のクラウドソーシングサイトです。特に、コンペ形式の案件が多いのが特徴です。
コンペとは、複数のデザイナーが作品を提出し、クライアントが気に入ったものを採用する形式です。ロゴやバナーなどのデザイン案件で多く見られます。実績がなくても自分の技術を直接アピールできるため、未経験者にもチャンスがあります。
また、ランサーズには「プロジェクト」と呼ばれる、クライアントと1対1で進める案件もあります。こちらは提案文の内容や過去の実績などを見て、クライアントが発注者を選ぶ形式です。
ランサーズも登録は無料ですが、報酬から一定の手数料が差し引かれます。初心者にも使いやすいインターフェースで、案件検索や応募もスムーズに行えるでしょう。
ママワークス
ママワークスは、その名の通り子育て中の女性をメインターゲットにしたクラウドソーシングサイトですが、もちろん性別や子育ての有無に関わらず誰でも利用できます。
他のクラウドソーシングサイトと比べて、比較的小規模な案件が多く、初心者でも取り組みやすいのが特徴です。また、在宅での作業を前提とした案件がほとんどなので、本業との両立がしやすいでしょう。
Webデザイン関連では、名刺やチラシのデザイン、簡単なバナー制作などの案件が多く見られます。単価は他のサイトと比べてやや低めですが、その分ハードルも低く、実績作りには最適です。
登録は無料で、女性向けのデザイン案件が多いのも特徴です。女性向け商品のバナーやWebサイトなど、女性目線が活かせる案件を探している方におすすめです。
レバテッククリエイター
レバテッククリエイターは、IT・Web業界に特化したフリーランスエージェントです。クラウドソーシングとは異なり、専任のエージェントがあなたのスキルや希望条件をヒアリングした上で、それに合った案件を紹介してくれます。
他のサイトと比べて案件の単価が高く、長期的な取引につながりやすいのが大きなメリットです。Webデザイナーだけでなく、UI/UXデザイナーやグラフィックデザイナーなど、さまざまな職種の案件があります。
ただし、基本的には実務経験者向けのサービスなので、未経験者には敷居が高いかもしれません。本業でWebデザインの経験がある方や、クラウドソーシングである程度実績を積んだ方におすすめです。
登録は無料で、案件紹介から契約、請求書発行までサポートしてくれるので、副業初心者でも安心して利用できます。
ITプロパートナーズ
ITプロパートナーズも、IT・Web業界に特化したフリーランスエージェントです。Webデザイナーの案件も多く取り扱っており、特に副業・週2〜3日程度の案件が充実しています。
他のエージェントと同様に、専任のアドバイザーがあなたの希望に合った案件を紹介してくれます。また、単価交渉や契約条件の調整なども代行してくれるため、交渉が苦手な方も、交渉が苦手な方も安心して利用できるでしょう。
ITプロパートナーズの特徴は、副業に特化した案件が多いことです。週1〜2日からの案件も多く、本業との両立を前提とした条件で探せます。また、エンジニアやデザイナー向けの案件に特化しているため、Webデザイン関連の良質な案件が見つかりやすいでしょう。
登録は無料で、専任のエージェントがサポートしてくれるため、初めての副業でも安心して始められます。ただし、他のエージェントと同様に、ある程度の実務経験が求められる傾向があります。
Webデザイン副業を成功させるためのポートフォリオの作り方
副業案件を獲得するためには、自分のスキルや実績を示すポートフォリオが欠かせません。特に実績の少ない初心者にとって、ポートフォリオは自分の能力をアピールする重要なツールとなります。ここでは、効果的なポートフォリオの作り方について解説します。
効果的なポートフォリオの構成要素
ポートフォリオには、あなたのデザインスキルや考え方が伝わる要素を盛り込むことが大切です。基本的な構成要素としては、以下のようなものが挙げられます。
まず、自己紹介は簡潔に。あなたがどんな人物で、どのようなデザインを得意としているのかを短く伝えましょう。長々と書くよりも、端的に自分の強みを伝える方が印象に残ります。
次に、作品集です。これが最も重要な部分で、あなたのデザインスキルを直接示すものとなります。各作品には、制作の背景や目的、使用したツール、工夫した点などを添えると、単なる見た目だけでなく、あなたのデザイン思考も伝わります。
また、スキルセットも明記しておくとよいでしょう。Adobe PhotoshopやIllustratorなどのデザインツールの習熟度、HTML/CSSなどのコーディングスキル、WordPressなどのCMSの経験などを具体的に示します。
最後に、連絡先は必ず記載しましょう。メールアドレスやSNSのアカウントなど、クライアントがすぐに連絡できる方法を提供することが大切です。
これらの要素をシンプルで見やすいレイアウトにまとめることで、クライアントに好印象を与えるポートフォリオが完成します。
実績がない場合の対処法
「実績がないのにポートフォリオをどう作ればいいの？」と悩む方も多いでしょう。実は、実績がなくてもポートフォリオは作れます。
まず、架空のプロジェクトに取り組んでみましょう。例えば、好きなブランドのWebサイトをリデザインしたり、架空の会社やサービスのロゴやバナーを作成したりします。このとき、単にデザインするだけでなく、なぜそのデザインにしたのか、どのような課題を解決しようとしたのかなど、デザインの背景も説明できるようにしておくことが重要です。
また、無料のデザインコンペに参加するのも良い方法です。ランサーズなどのクラウドソーシングサイトでは、コンペ形式の案件も多く、採用されなくても作品としてポートフォリオに加えることができます。
さらに、友人や知人の小さな仕事を引き受けるのもおすすめです。例えば、友人の結婚式の招待状デザインや、知人の小さなお店のチラシデザインなど、身近なところから実績を作っていくことも可能です。
これらの作品を通じて、あなたのデザインスキルや考え方を示すことができれば、実績がなくても魅力的なポートフォリオを作ることができます。
ポートフォリオサイトの作成ツール
ポートフォリオサイトを作成するためのツールはさまざまありますが、初心者でも使いやすいものをいくつか紹介します。
Wixは、ドラッグ＆ドロップで簡単にWebサイトが作れるサービスです。デザイナー向けのテンプレートも豊富で、HTMLやCSSの知識がなくても見栄えの良いポートフォリオサイトが作れます。無料プランもあるため、まずは試してみるのもよいでしょう。
Notionは、最近人気のノートアプリですが、ポートフォリオサイトとしても活用できます。シンプルで洗練されたデザインが特徴で、テキストや画像、リンクなどを自由に配置できます。また、更新も簡単なので、作品が増えるたびにすぐに追加できる点も魅力です。
WordPressは、より本格的なポートフォリオサイトを作りたい方におすすめです。多数のポートフォリオ用テーマが用意されており、カスタマイズの自由度も高いです。HTML/CSSの知識があれば、より自分らしいデザインにすることも可能です。
これらのツールを使って、自分のスキルや作品を効果的に伝えるポートフォリオサイトを作成しましょう。ポートフォリオは単なる作品集ではなく、あなた自身をアピールするためのツールです。定期的に更新して、常に最新の作品や成長を示すことが大切です。
未経験からWebデザイン副業を始める4ステップ
Webデザインの副業に興味はあるけれど、未経験だと難しいのではないかと不安に思う方も多いでしょう。確かに、いきなり高単価の案件を獲得するのは難しいかもしれませんが、段階を踏んで着実にスキルと実績を積み上げていけば、未経験からでも副業として成功することは十分可能です。ここでは、未経験からWebデザイン副業を始めるための4つのステップを紹介します。
必要なスキルを身につける
Webデザイン副業を始めるためには、まず基本的なスキルを身につける必要があります。具体的には、以下のようなスキルが求められます。
デザインツールの使い方は必須です。Adobe PhotoshopやIllustratorは業界標準のツールですが、最近ではFigmaやSketchなどのツールも人気です。これらのツールの基本操作を習得しましょう。オンライン講座やYouTubeのチュートリアル動画など、無料で学べる教材も豊富にあります。
デザインの基礎知識も重要です。色彩理論、タイポグラフィ、レイアウトの基本原則など、デザインの基礎を学ぶことで、ただ「かっこいい」だけでなく、目的に合った効果的なデザインができるようになります。書籍やオンライン講座で基礎を固めましょう。
HTML/CSSの基本も押さえておくと良いでしょう。Webデザイナーとして働く場合、デザインだけでなく簡単なコーディングができると重宝されます。特にレスポンシブデザインの知識は、現代のWebデザインでは欠かせません。
これらのスキルは一朝一夕で身につくものではありませんが、まずは基本を押さえて、実践しながら徐々にレベルアップしていくことが大切です。
実践的な作品を作成する
スキルの基礎を学んだら、次は実践的な作品を作成しましょう。ポートフォリオの項目でも触れましたが、実績がなくても作品は作れます。
架空のクライアントを想定して、バナーやロゴ、Webサイトのデザインなどを作成してみましょう。例えば、「カフェのWebサイト」「アパレルブランドのECサイト」など、具体的なテーマを設定すると取り組みやすいです。
このとき、ただデザインするだけでなく、ターゲットユーザーやデザインコンセプトなども考えながら作業すると、より実践的な経験になります。実際の仕事では、クライアントの要望や目的に合わせたデザインが求められるからです。
また、既存のWebサイトのリデザインに挑戦するのも良い練習になります。「このサイトのここをこう変えたら、もっと使いやすくなるのでは」という視点でデザインすることで、問題解決能力も養えます。
こうして作成した作品は、ポートフォリオに加えて、案件獲得の際のアピールポイントにしましょう。
最初の案件を獲得する
実践的な作品を作成してポートフォリオを整えたら、いよいよ最初の案件獲得に挑戦します。未経験者が最初の案件を獲得するには、以下のような方法があります。
クラウドソーシングサイトは、未経験者でも案件を獲得しやすい場所です。特に「初心者歓迎」と明記された案件や、小規模なバナー制作などの案件から始めるとよいでしょう。最初は単価が低くても、実績作りと考えて積極的に応募することが大切です。
知人や友人からの依頼も、最初の案件として理想的です。知り合いのお店のチラシやSNS用のバナーなど、小さな仕事でも実績になります。また、知人相手なら緊張せずにコミュニケーションが取れるため、仕事の進め方も学べます。
SNSでの発信も効果的です。TwitterやInstagramなどで自分の作品を投稿したり、「Webデザインの仕事を始めました」と告知したりすることで、思わぬところから依頼が来ることもあります。
最初の案件では、単価よりも経験と実績を重視しましょう。良い評価を得られれば、次の案件獲得にもつながります。
実績を積み上げて単価アップを目指す
最初の案件を無事に完了したら、そこからは着実に実績を積み上げていくことが重要です。実績が増えれば、より高単価の案件に挑戦できるようになります。
まずは、完了した案件をポートフォリオに追加しましょう。実際のクライアントワークは、架空の作品よりも説得力があります。クライアントの許可を得た上で、制作の背景や成果なども含めて紹介すると良いでしょう。
次に、クライアントからの評価や推薦文をもらえると、さらに信頼性が高まります。「期待以上の仕事をしてくれた」「コミュニケーションがスムーズだった」といった評価は、新規クライアントの獲得に大きく役立ちます。
また、継続的にスキルアップを図ることも大切です。新しいデザイントレンドやツールを学び、より高度な案件にも対応できるようにしましょう。オンライン講座や書籍、デザインコミュニティへの参加などを通じて、常に学び続ける姿勢が重要です。
こうして実績とスキルを積み上げていくことで、徐々に単価をアップさせていくことができます。最初は月5万円程度からスタートしても、経験を積めば月10万円、20万円と収入を増やしていくことは十分可能です。
Webデザイン副業で注意すべきポイント
Webデザインの副業を始める際には、いくつか注意すべきポイントがあります。これらを事前に理解しておくことで、トラブルを避け、スムーズに副業を進めることができるでしょう。
本業との兼ね合い
副業である以上、本業との兼ね合いは常に考慮する必要があります。まず確認すべきなのは、勤務先の副業規定です。副業を禁止している会社も少なくないため、就業規則をしっかり確認しましょう。最近は副業を認める企業も増えていますが、申請が必要な場合もあります。
また、時間管理も重要です。本業に支障が出ないよう、無理のないスケジュールを組むことが大切です。納期に余裕を持たせたり、週末だけ作業したりするなど、自分のペースで取り組める案件を選びましょう。
さらに、本業で使用している会社のパソコンやソフトウェアを副業に使用することは避けるべきです。会社の資産を私的に利用することになり、トラブルの原因となります。副業用に自分のパソコンとソフトウェアを用意しましょう。
本業と副業の切り替えがうまくできないと、どちらも中途半端になってしまいます。メリハリをつけて取り組むことが、長く続けるコツです。
確定申告の必要性
副業で得た収入は、一定額以上になると確定申告が必要になります。具体的には、副業の年間所得が20万円を超える場合は、確定申告をする義務があります。
確定申告を怠ると、追徴課税されるだけでなく、延滞税や無申告加算税などのペナルティが課される可能性もあります。きちんと申告して、納税の義務を果たしましょう。
また、副業の収入は「雑所得」として申告するのが一般的ですが、規模が大きくなると「事業所得」として申告する必要が出てくる場合もあります。不安な場合は、税理士に相談するのがおすすめです。
さらに、副業の経費についても理解しておくと良いでしょう。パソコンやソフトウェア、書籍、セミナー参加費など、副業に必要な支出は経費として計上できます。領収書はきちんと保管しておきましょう。
確定申告は毎年2月16日から3月15日までの期間に行います。計画的に準備を進め、余裕を持って申告するようにしましょう。
クライアントとのコミュニケーション方法
副業を円滑に進めるためには、クライアントとの適切なコミュニケーションが欠かせません。特に初めての取引では、お互いの認識のずれが生じやすいため、丁寧なコミュニケーションを心がけましょう。
まず、案件の依頼を受ける際には、クライアントの要望をしっかりとヒアリングすることが大切です。目的、ターゲット、イメージ、予算、納期など、必要な情報を漏れなく確認しましょう。曖昧な部分があると、後々トラブルの原因になります。
また、契約内容は必ず書面で残しておくことをおすすめします。メールやチャットでのやり取りでも構いませんが、「何を」「いつまでに」「いくらで」制作するのか、修正回数は何回までか、といった点を明確にしておきましょう。
進捗状況は定期的に報告し、クライアントに安心感を与えることも重要です。特に長期の案件では、中間報告や途中経過の共有を心がけましょう。
最後に、納品後のフォローも忘れずに。「使い方がわからない」「少し修正したい」といった要望に丁寧に対応することで、信頼関係が築け、リピートや紹介につながります。
納期管理のコツ
副業では、本業との両立が必要なため、納期管理が特に重要になります。納期に遅れると信頼を失い、次の仕事につながらなくなってしまいます。
まず、案件を受ける際には、自分の能力と時間的余裕を考慮して、無理のない納期を設定することが大切です。特に初めのうちは余裕を持った納期設定を心がけましょう。予想外のトラブルや修正依頼が入ることも考慮して、実際に必要な時間の1.5倍程度の期間を確保するのがおすすめです。
また、大きな案件は小さなタスクに分解して管理すると効率的です。例えば、Webサイト制作なら「ワイヤーフレーム作成」「デザインカンプ制作」「コーディング」などの工程ごとに期限を設け、進捗を管理しましょう。
さらに、タスク管理ツールの活用も効果的です。TrelloやNotionなどのツールを使えば、タスクの進捗状況を視覚的に把握でき、期限管理もしやすくなります。
そして、クライアントとのコミュニケーションも納期管理の重要な要素です。進捗状況を定期的に報告し、問題が発生した場合は早めに相談することで、納期の調整や対策を講じることができます。
最後に、体調管理も忘れずに。本業と副業の両立は体力的にも精神的にも負担が大きいため、無理をして体調を崩してしまっては本末転倒です。適度な休息を取りながら、長く続けられる働き方を見つけましょう。
まとめ
Webデザイナーの副業は、スキルを活かして収入を増やせる魅力的な選択肢です。バナー制作やWebサイト構築など、さまざまな案件があり、経験に応じて月5万円から20万円以上の収入を得ることも可能です。
案件獲得の方法としては、クラウドソーシングサイトの活用や知人からの紹介、SNSでの発信など、自分に合った方法を選ぶことが大切です。特に初心者は、ITプロパートナーズやクラウドワークスなどのマッチングサイトを活用すると良いでしょう。
未経験からでも、必要なスキルを身につけ、ポートフォリオを作成し、小さな案件から実績を積み上げていくことで、徐々に単価アップを目指せます。
副業を成功させるためには、本業との兼ね合いや確定申告の知識、クライアントとのコミュニケーション方法、納期管理のコツなど、いくつかの注意点を押さえておくことも重要です。
自分のペースで無理なく続けながら、スキルと収入を着実に伸ばしていきましょう。
