仮想通貨に興味はあるけれど、「いくらから始められるの?」「高額な投資は怖い」と思っている方も多いのではないでしょうか。実は仮想通貨は1円や500円といった少額から購入できるものもあります。この記事では、仮想通貨の最低購入額や取引所ごとの比較、少額投資のメリット・デメリットについて詳しく解説します。
仮想通貨は少額から購入できる
「仮想通貨を買うには何十万円も必要なのでは?」と思っている方も多いかもしれません。しかし実際には、仮想通貨は非常に小さな単位に分割して購入することができます。
1円〜500円から始められる仮想通貨投資
仮想通貨投資は、驚くことに1円から始めることができる取引所もあります。例えば、BitTradeでは2円から取引が可能です。また、Coincheckでは500円から仮想通貨を購入できます。このように、コーヒー1杯分の金額からでも仮想通貨投資を始められるのです。
これは株式投資と比べても大きな特徴です。株式は通常1株単位での購入が基本となり、人気銘柄だと1株で数千円から数万円することもあります。その点、仮想通貨は非常に小さな単位から購入できるため、初心者でも気軽に始められる投資として注目されています。
ビットコインは1BTCで数百万円でも分割購入が可能
ビットコインは2025年3月現在、1BTCあたり数百万円の価値がありますが、全部を一度に買う必要はありません。ビットコインの最小取引単位は0.00000001BTC(1サトシと呼ばれる)で、小数点以下8桁まで分割できます。
例えば、ビットコインが500万円の時、0.0001BTCを購入すると500円相当になります。このように、高額な仮想通貨でも少額から投資できるのが大きな魅力です。
「1ビットコイン全部を買わなければならない」という誤解から仮想通貨投資をためらっていた方も、実際には自分の予算に合わせて少額から始められることを知っておくと良いでしょう。
主要仮想通貨の最低購入額
仮想通貨の種類によって最低購入額は異なります。ここでは主要な仮想通貨の最低購入額について見ていきましょう。
ビットコイン(BTC)の最低購入額
ビットコインの最小取引単位は0.00000001BTC(1サトシ)ですが、実際の取引所では取引の最低単位が設定されています。例えば、GMOコインの現物取引では0.0001BTCからの注文が可能です。ビットコインが50万円の場合、これは約50円に相当します。
国内のほとんどの取引所では0.01BTCからの購入が可能で、ビットコインが100万円の時は1万円から購入できることになります。つまり、ビットコインの価格が高くても、その一部分だけを購入することで少額から投資を始められるのです。
イーサリアム(ETH)の最低購入額
イーサリアムもビットコインと同様に分割して購入することができます。イーサリアムの最小単位は0.000000000000000001ETH(1ウェイと呼ばれる)ですが、実際の取引では取引所によって最低購入額が設定されています。
多くの取引所では0.001ETH程度から購入可能で、イーサリアムが30万円の場合、約300円から購入できることになります。イーサリアムはビットコインに次ぐ時価総額を持つ仮想通貨であり、少額から投資できる点は初心者にとって大きなメリットです。
リップル(XRP)の最低購入額
リップル(XRP)は元々の価格が比較的安いため、少額投資に適している仮想通貨の一つです。リップルの最小取引単位は1XRPで、1XRPあたりの価格は数十円から数百円程度で推移しています。
多くの取引所では1XRPから購入可能なため、数百円程度から投資を始めることができます。リップルは国際送金の効率化などの実用性が評価されており、少額から投資できる点と合わせて初心者にも人気があります。
国内主要取引所の最低購入金額比較
仮想通貨取引所によって最低購入金額は異なります。ここでは国内の主要取引所の最低購入金額を比較してみましょう。
Coincheck(コインチェック):500円から購入可能
Coincheckは国内最大級の仮想通貨取引所の一つで、500円から仮想通貨を購入することができます。初心者向けのシンプルな操作性と、豊富な取扱通貨数が特徴です。
Coincheckでは「販売所」と呼ばれる取引方式を採用しており、500円からビットコインなどの主要仮想通貨を購入できます。また、「Coincheckつみたて」というサービスを利用すれば、毎月一定額を自動的に投資する積立投資も可能です。
初めて仮想通貨を購入する方にとって、500円という金額は心理的なハードルが低く、気軽に始められる金額といえるでしょう。
bitFlyer(ビットフライヤー):1円から購入可能
bitFlyerは国内大手の仮想通貨取引所で、なんと1円から仮想通貨を購入することができます。特に「販売所」での取引では、1円単位で仮想通貨を購入できるため、非常に少額から投資を始めることが可能です。
bitFlyerは使いやすいインターフェースと高いセキュリティで知られており、初心者から上級者まで幅広いユーザーに支持されています。1円から購入できるという特徴は、「まずは試しに少額から始めてみたい」という方にとって大きなメリットとなります。
GMOコイン:約30円から購入可能
GMOコインは、GMOインターネットグループが運営する仮想通貨取引所です。GMOコインの現物取引では、ビットコインの場合0.0001BTCから注文が可能で、ビットコインが30万円の場合、約30円から購入できることになります。
GMOコインは取引手数料が無料の「販売所」と、より安い価格で取引できる「取引所」の両方を提供しています。特に「取引所」での現物取引では、Maker手数料が-0.01%または-0.03%と、取引によってはリベートが受けられる点が特徴です。
bitbank(ビットバンク):約1円から購入可能
bitbankは国内の主要仮想通貨取引所の一つで、約1円相当から仮想通貨を購入することができます。bitbankは「取引所」形式を採用しており、板取引方式で売買が行われます。
bitbankの特徴は、取引手数料の安さと、チャート分析ツールの充実度です。特に、テクニカル分析を活用した取引を行いたい方にとっては使いやすい取引所といえるでしょう。約1円から購入できるという点は、少額から投資を始めたい初心者にとって大きなメリットです。
取引方式による最低購入額の違い
仮想通貨の取引方式には「販売所方式」と「取引所方式」の2種類があり、それぞれ最低購入額に違いがあります。
販売所方式の最低購入額
販売所方式は、取引所自身が売り手・買い手となって利用者と直接取引を行う方式です。初心者にとっては操作が簡単で、欲しい金額をすぐに購入できるメリットがあります。
販売所方式では、多くの場合500円や1,000円といった少額から購入することが可能です。例えば、Coincheckの販売所では500円から、bitFlyerの販売所では1円から仮想通貨を購入できます。
ただし、販売所方式ではスプレッド(売値と買値の差)が発生するため、取引所方式と比べると若干割高になる傾向があります。それでも、操作の簡便さから初心者には人気の取引方式です。
取引所方式の最低購入額
取引所方式は、ユーザー同士が売買を行う板取引の形式です。自分で価格を指定して注文を出し、条件が合致した相手と取引が成立します。販売所方式と比べて価格が安くなる傾向がありますが、操作がやや複雑です。
取引所方式の最低購入額は、取引所によって異なります。例えば、GMOコインの取引所(現物取引)ではビットコインの場合0.0001BTCからの注文が可能です。bitbankの取引所では約1円相当から購入可能です。
取引所方式は手数料が安い傾向にあり、中にはMaker手数料がマイナス(リベート)となる取引所もあります。取引に慣れてきた方は、取引所方式を利用することでコストを抑えられるでしょう。
仮想通貨購入時にかかる費用
仮想通貨を購入する際には、仮想通貨自体の価格以外にもいくつかの費用がかかります。ここでは、それらの費用について詳しく見ていきましょう。
取引手数料の仕組み
仮想通貨の取引手数料は、取引所によって異なります。多くの取引所では、「販売所」での取引手数料は無料となっていますが、その代わりにスプレッドという形で実質的な手数料が発生します。
一方、「取引所」での取引では、取引金額に対して一定の割合の手数料が発生することが一般的です。例えば、GMOコインの取引所(現物取引)では、Maker手数料が-0.01%または-0.03%、Taker手数料が0.05%または0.09%となっています。
Maker手数料とは、注文を出して板に残した場合(流動性を提供した場合)の手数料で、Taker手数料とは、すでにある注文に対して即時に約定させた場合(流動性を奪った場合)の手数料です。Maker手数料がマイナスの場合は、取引によってリベート(返金)を受けられます。
スプレッドとは何か
スプレッドとは、仮想通貨の「売値」と「買値」の差のことです。特に「販売所」方式では、このスプレッドが実質的な手数料となります。
例えば、ある仮想通貨の買値が100万円、売値が95万円だとすると、スプレッドは5万円となります。つまり、購入してすぐに売却すると5万円の損失が発生することになります。
スプレッドは取引所によって異なり、また同じ取引所でも仮想通貨の種類や市場の状況によって変動します。一般的に、取引量の多い主要仮想通貨(ビットコインやイーサリアムなど)はスプレッドが狭く、取引量の少ないアルトコイン(代替コイン)はスプレッドが広い傾向にあります。
入出金手数料について
仮想通貨取引所を利用する際には、日本円の入金や出金にも手数料がかかる場合があります。
入金手数料は、入金方法によって異なります。例えば、GMOコインでは即時入金(インターネットバンキングを利用した入金)は無料ですが、振込入金の場合は金融機関によって手数料がかかることがあります。
出金手数料も取引所によって異なります。GMOコインでは通常の出金手数料は無料ですが、大口出金の場合は手数料が発生します。
また、仮想通貨の送付(他の取引所やウォレットへの送金)にも手数料がかかる場合があります。これは取引所の手数料というよりも、ブロックチェーンネットワークの利用料(マイナー手数料)という性質を持っています。
少額から仮想通貨を購入する手順
仮想通貨を少額から購入するための手順を見ていきましょう。初めての方でも安心して始められるよう、基本的な流れを解説します。
取引所で口座を開設する
まず最初に、仮想通貨取引所で口座を開設する必要があります。口座開設は無料で行うことができます。
口座開設の手順は以下の通りです。
- 取引所の公式サイトにアクセスし、「口座開設」や「新規登録」ボタンをクリックします。
- メールアドレスやパスワードなどの基本情報を入力します。
- 入力したメールアドレスに確認メールが送られてくるので、メール内のリンクをクリックして認証を完了させます。
- 氏名や住所、電話番号などの個人情報を入力します。
口座開設は通常、スマートフォンのアプリからも行うことができます。例えば、Coincheckであれば、App StoreやGoogle Play Storeから「Coincheck」アプリをダウンロードし、アプリ内の案内に従って口座開設の手続きを進めることができます。
本人確認と入金を行う
口座開設の申し込みが完了したら、本人確認の手続きを行います。これは、マネーロンダリング防止などの観点から法律で義務付けられている手続きです。
本人確認には、運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなどの本人確認書類が必要です。スマートフォンのカメラで撮影してアップロードするか、郵送で提出します。
本人確認が完了したら、取引所の口座に日本円を入金します。入金方法は取引所によって異なりますが、一般的には以下の方法があります。
- 銀行振込:自分の銀行口座から取引所指定の銀行口座に振り込みます。
- コンビニ入金:コンビニのレジで現金を支払って入金します。
- クイック入金(即時入金):インターネットバンキングを利用して即時に入金します。
入金額は自分の予算に合わせて決めることができます。少額から始めたい場合は、500円や1,000円といった金額から入金することも可能です。
仮想通貨を購入する
入金が完了したら、いよいよ仮想通貨を購入します。購入方法は取引所によって異なりますが、基本的な流れは以下の通りです。
- 取引所のウェブサイトやアプリにログインします。
- 「販売所」または「取引所」を選択します(初心者は操作が簡単な「販売所」がおすすめです)。
- 購入したい仮想通貨を選択します(初心者はビットコインやイーサリアムなどの主要仮想通貨がおすすめです)。
- 購入金額または購入数量を入力します。
- 内容を確認して「購入」ボタンをクリックします。
例えば、Coincheckアプリでビットコインを購入する場合、「販売所」をタップし、「ビットコイン」を選択して「購入」をタップします。そして、日本円で購入金額を入力し、「日本円でビットコインを購入」のあとに「購入」をタップすると購入手続きが完了します。
購入が完了すると、取引所の口座内に購入した仮想通貨が反映されます。これで、少額から仮想通貨投資をスタートすることができました。
少額投資で気をつけるべきポイント
価格変動リスクについて
仮想通貨は価格変動が大きいことで知られています。ビットコインやイーサリアムなどの主要仮想通貨でも、一日で10%以上の価格変動が起こることは珍しくありません。少額投資であっても、この価格変動リスクは同様に存在します。
少額から投資を始める場合、「少額だから大丈夫」という気持ちが生まれやすいですが、投資する金額に関わらず、自分が許容できるリスクの範囲内で投資することが重要です。例えば、生活に必要な資金を投資に回すことは避け、余裕資金の中から投資に回す金額を決めるようにしましょう。
また、価格変動リスクに対応するためには、長期的な視点を持つことも大切です。仮想通貨市場は短期的には大きく変動しますが、長期的に見ると成長傾向にあるとされています。少額からコツコツと積み立てていく方法は、価格変動リスクを分散させる効果もあります。
税金の知識
仮想通貨投資で利益が出た場合、税金の知識も必要になります。日本では仮想通貨の利益は「雑所得」として課税対象となります。雑所得は給与所得などと合算して総合課税されるため、年間の所得によって税率が変わります。
少額投資の場合でも、利益が出れば課税対象となります。ただし、年間の雑所得が20万円以下であれば確定申告は不要です。例えば、副業などの他の雑所得がなく、仮想通貨投資だけの場合、年間の利益が20万円以下であれば確定申告は必要ありません。
しかし、仮想通貨投資を続けていくうちに利益が増えていく可能性もあるため、基本的な税金の知識を持っておくことは重要です。取引履歴は必ず記録しておき、必要に応じて確定申告ができるように準備しておきましょう。
長期投資と分散投資の考え方
少額から仮想通貨投資を始める場合、長期投資と分散投資の考え方を理解しておくことが重要です。長期投資とは、短期的な価格変動に一喜一憂せず、長い目で見て資産を増やしていく投資方法です。
仮想通貨市場は短期的には大きく変動しますが、長期的に見ると成長傾向にあるとされています。特にビットコインは、過去10年間で大きく価値を上げてきました。少額から始める場合は、短期的な利益を追うよりも、長期的な視点で投資することがおすすめです。
分散投資とは、一つの資産に集中投資するのではなく、複数の資産に分散して投資することでリスクを軽減する方法です。仮想通貨投資においても、ビットコインだけでなく、イーサリアムやリップルなど複数の仮想通貨に分散投資することで、一つの仮想通貨の価格下落リスクを軽減することができます。
少額から始める場合でも、複数の仮想通貨に分散投資することは可能です。例えば、月に5,000円投資するなら、ビットコインに3,000円、イーサリアムに2,000円というように分散させることができます。また、毎月一定額を積み立てていく「ドルコスト平均法」を活用することで、価格変動リスクを分散させることもできます。
まとめ:少額から始める仮想通貨投資
仮想通貨は1円や500円といった少額から購入できるため、初心者でも気軽に始められる投資です。ビットコインなどの高額な仮想通貨も分割して購入できるため、自分の予算に合わせた投資が可能です。
国内の主要取引所では、Coincheckは500円から、bitFlyerは1円から、GMOコインは約30円から、bitbankは約1円から仮想通貨を購入できます。取引方式によっても最低購入額が異なり、「販売所」と「取引所」の特徴を理解して選ぶことが大切です。
仮想通貨を購入する際には、取引手数料やスプレッド、入出金手数料などの費用も考慮する必要があります。また、少額投資で気をつけるべきポイントとして、価格変動リスク、税金の知識、長期投資と分散投資の考え方を理解しておくことが重要です。
少額から始めることで、大きな損失を避けながら仮想通貨投資の経験を積むことができます。まずは取引所で口座を開設し、本人確認と入金を行い、少額から仮想通貨投資を始めてみましょう。長期的な視点を持ち、コツコツと資産を増やしていくことが、仮想通貨投資成功の鍵となります。